本作は50%の思い付きと40%の自己満足、その他10%で出来ていますw
不定期更新及び、ご都合主義な部分が多々ございますので、いわゆる『なろう系小説』が苦手な方はスルーしていただくことを推奨しますw
プロローグ 異世界転移という笑えない話
「買い忘れは無いかな?」
休日の昼下がり、大量のオムツと粉ミルク、おしり拭き、その他諸々を車のトランクに積み込み俺は弟のいるS県N市に向かっている途中だった・・・。
先日弟に待望の第1子である女の子が生まれ、1週間ほどの入院を経て今日実家に帰って来たらしい。出産祝いは何にするか散々迷ったが、周りの子持ちのリア充どもに聞いたところ
「出産祝い?金!」
「そうねぇ、服とかも嬉しいけどやっぱり一番嬉しいのはオムツね」
「オムツもいいけど、うちはおしり拭きが嬉しかったかな」
「弟に結婚どころか子供も先越されるとか・・・ぷっw」
おし!最後に笑った奴は後でちょっと面貸せ!!どうせ俺は30手前にもなって子供どころか結婚相手もいねぇよ!!いや!いるにはいるぞ!?二次元にだけどな!!!
それはともかく、最初に聞いた奴の情緒もへったくれもない意見は別として、圧倒的に意見として多いのは消耗品であるオムツとおしり拭きだった。
最初は服を買おうと思っていたが、よくよく考えてみれば好みもあるだろうし、すぐに着れなくなる服より大量に消費するであろう消耗品の方が確かに嬉しいだろうと考え直し、こうして大量の消耗品を購入し弟とその子供が待つ実家に向かっている最中だった。
「この辺も随分変わったな」
暫く実家に帰っていなかった俺は、記憶にある景色と目の前の実際の景色の違いに目を向けつつ、ちょうど赤に変わった信号で車を止めた。
その時微かに聞こえる程度のものだったが赤ちゃんの泣き声のような音が聞こえてきたので車の中から辺りを見回してみるものの赤ちゃんの姿どころかベビーカーを押す母親の姿も見えない。
「気のせいか、まぁ今日は寒いし風も強いからこんな日に好き好んで子連れで出かける人もいないよな」
そもそも今日は休日だというのに周りに俺の車以外、走っている車すら見えない。いくら街の中心部から離れているとは言っても流石にいなさ過ぎだろ?とも思わなくもなかったが、まぁこんな日も有るかとこの時はさして気にも留めていなかった。
「前はこんな道なかったよな、あんまり早く着きすぎてもどうせ早く結婚しろだの孫はどうしただの言われるだけだし少し走らせてみるか」
最近出来たであろう道に向けて車のハンドルを切った瞬間、また赤ちゃんの泣き声が今度はさっきよりも大きく聞こえた。
「今の絶対赤ちゃんの泣き声だよな?」
そう言いつつ再度見渡してみるがやはり赤ちゃんの姿は見えない。
「やっぱ気のせいか?今日は風も強いし車もガタが来てるしなぁ」
「それにしても何となく悲しそうな泣き声に聞こえたな」
何てことを言いながら新しく出来たであろう道を車で走らせること10分ほどして俺は盛大に違和感を感じ始めていた。
何故なら周りの景色が余りにも緑が溢れすぎていた。俺が走らせている道こそアスファルトだが、左を見ても木、右を見ても木、あれ?さっきまでは普通に建物あったよね?実家とは言ってもそれほど都心から離れているわけでもない、所謂ベッドタウンというやつで緑はあるものの、そこそこの高さのマンションなどがどこにいても見える程度には建物が建っているはずなのだ。
それが少し脇道にそれただけでここまで景色が変わるものだろうか?いやそんな事があるはずがない。さっきまでは確かに建物の姿は見えていたし、そもそも実家まであと20分も走らせれば着くような距離にいたのだから、見慣れない道に入って10分程度走らせたくらいでここまで劇的に景色が変わるなんてありえないだろ!?
そう思った瞬間、急に車がガクンと停車しフロントガラスの向こうから目を開けていられないほどの真っ白い光が差し込み、俺はたまらず目を閉じた・・・。
強烈な光を浴びて目が眩んだ俺は、チカチカする目をなんとかこじ開け、目の前のフロントガラスに映る景色を見て唖然とした。
「は?」
俺の目の前に飛び込んできたのはまず大きな水たまり・・・まぁ池というよりかは湖と言った感じの大きさのものと、そしてそれを取り囲むようにして生えている大量の樹木だった。
「はい?」
待て待て待て!思考が追い付かない!つまりこれはどういうことだってばよ!?よし!まずは落ち着け俺!敵を知り己を知れば百戦危うからずって言うしな!いや!?敵って誰よ?そもそも戦ってませんし?
それからたっぷり5分程は意味不明な思考のループを繰り返して、ようやく少し落ち着いた俺は状況を確認すべく、再度周りの景色に目を向けた。
「目の前には湖と森、それ以外には人影も動物の姿も無し・・・以上!!」
そもそもここどこよ?確かにさっきまで俺は実家の近くを車で走らせていたし、見慣れない道に入って赤ちゃんの泣き声みたいなのが聞こえて、それから車が止まって急に目の前が真っ白に光ったと思ったら、この状況・・・つまり?
「あ~あれですか?最近アニメ業界にも進出し始めた『なろう系』でお馴染みの異世界転移ってやつですね分かります」
確かに、好きだよ?『なろう系』に限らず、ハイファンタジーからローファンタジー、恋愛ものからVRもの、推理小説などなど雑食で読んでますけどその展開は無いわぁ!面白いとは思うけど、別に異世界に行きたいとかないわぁ!謹んで遠慮させて頂きます!
一縷の望みを賭けコートのポケットに入れていたスマホを手にし画面を覗きこんで見ると
「あれ電波あるじゃん!つまりここは日本のどこか?」
電波があるという事はここは現代日本のどこかであることは間違いない!じゃじゃじゃじゃあ!助けが呼べるってことでいいですね!?と、早速電話をかけるべくスマホのロック画面を解除したところ、愕然とした。
「アプリが無い!?」
正確には一部を除いてだが、まず本来デフォで入っているはずの電話・メール・インターネットなどが消えている!メモ帳やマップ機能、それと天気予報アプリとカメラ、それに何故かネットショッピングのアプリはあるという状況。
試しにマップを開いたところ今まで見たこともないような文字が地名として映し出され現在地周辺は少なくとも半径10キロほどは森林地帯として表示されていた。
「バグ?じゃないよなぁ」
電波があることに喜んだのも束の間、一転して現実を突きつけられた気分になった俺は途方に暮れてしまった。
「どうしてこうなった・・・」
異世界で育児したらどうなるんだろうという思い付きから今回の小説を書くことにしてみました。完全に処女作ですので、表現や日本語がおかしい点など多々あるかと思いますが、生暖かい視線で見守って頂ければ幸いです。
今後不定期で小説回を更新しますので続きが気になった方は気長にお待ち頂けると幸いです。
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